1. 目的と受講者

本研修は〈企業防災コンサルタント〉として、企業や団体に対して災害リスクの分析・防災体制の構築支援・従業員向け研修の設計と実施を行える人材の育成を目的としています。本研修を通じて、防災の知識を深めるとともに、顧客となる企業や団体へ、災害時の被害を最小化するための仕組み作りをサポートする方法を学び、自社の新規事業拡大と顧客の災害レジリエンス力向上に寄与します。

2. 研修方法

  本研修は、LMS(ラーニングマネージメントシステム)によるE-learningにより受講する事ができます。受講者には、ログインに必要なID、およびパスワードが割り当てられます。LMSを利用し、各自の受講状況や受講時間 を全て記録することで、受講者の学習状況の把握を行い、適切なスキルアップをサポートします。

3. 研修時間と修了

 本研修の標準学習時間は10時間です。契約期間である2ヵ月以内であれば、分割して受講する事も可能です。本研修は、契約事業者の勤務時間内においてのみ受講する事が出来ます。また、本研修で利用するLMS により受講者の受講状況を把握し、全てのカリキュラムの受講が終了したことが証明された場合においてのみ、 修了証を発行します。

4. カリキュラム

No.章/学習時間概要/チャプター
1研修受講の目的企業防災コンサルタントの役割と本研修の目的を学びます。
1-1受講時間(0:30:00)本研修の目的
1-2企業防災コンサルタントとは何か
1-3社会的背景と企業ニーズ
1-4企業防災コンサルタントの強み
1-5企業防災コンサルタントに期待される役割
2防災事業の社会性防災事業の社会的意義と市場性を学びます。
2-1受講時間(0:38:00)社会課題としての防災
2-2法人・自治体の防災ニーズと今後の潮流
2-3市場規模と成長可能性
3災害の捉え方と業務領域企業防災コンサルタントとして災害をどのように捉えるべきか学びます。
3-1受講時間(1:08:00)企業防災コンサルタントからみた災害
3-2扱える災害対応の種類
3-3企業防災コンサルタントが捉えるべきトレンド
3-3意識すべき発表や避難指示のタイミング
3-4ハザードマップの種類と活用方法
3-5災害用伝言サービスの活用と企業内連絡方法
3-6陸地面積と地震頻度の捉え方
4過去の大地震と被害の訴求過去の大地震を例に、企業防災コンサルティング事例のポイントを学びます。
4-1受講時間(0:40:00)関東大震災を例にした地震被害の訴求ポイント
4-2阪神淡路大震災を例にした地震被害の訴求ポイント
4-3新潟県中越地震を例にした地震被害の訴求ポイント
4-4東日本大震災を例にした地震被害の訴求ポイント
4-5熊本地震を例にした地震被害の訴求ポイント
4-6能登半島地震を例にした地震被害の訴求ポイント
4-7伊勢湾台風を例にした風害の訴求ポイント
4-8富士山噴火を例にした火山被害の訴求ポイント
5来たる大地震と被害の訴求これから起こりうる大地震とそのリスクから、防災コンサルティング事例のポイントを学びます。
5-1受講時間(0:36:00)南海トラフ巨大地震への減災コンサルティング
5-2首都直下型地震への減災コンサルティング
5-3国の対応と企業防災コンサルタントの活動棲み分け
5-4防災意識調査の方法
5-5日本国の防災教育課題向上と企業防災コンサルタントの役割
6災害リスクの分析と評価顧客属性に対応した防災コンサルティングを実施するため、顧客企業の災害リスクを分析する方法を学びます。
6-1受講時間(1:18:00)災害種別ごとのハザードマップ活用
6-2ロケーション・業種・勤務形態によるリスク差
6-3ヒアリングによる現状把握・課題抽出の方法
6-4各種チェックリスト/ヒアリングシートの活用
6-5想定被害レポートの書き方
7防災体制の構築支援顧客企業が災害時に迅速かつ的確に対応できるよう、防災体制の設計・整備・運用に関する支援方法を学びます。
7-1受講時間(1:08:00)防災・減災・事業継続(BCP)の全体像
7-2企業内の体制づくり(防災委員会/役割分担)
7-3避難計画/安否確認/備蓄/連携体制の構築支援
7-4Family Continuity Plan(FCP)の活用提案
7-5BCM(事業継続管理)の構築方法
8防災研修プログラム設計顧客向け企業防災研修の設計方法について学びます。
8-1受講時間(1:00:00)防災研修の設計ポイント
8-2防災研修とBCPの違い・連携ポイント
8-3研修ニーズのヒアリング方法(企業規模・業種別)
8-4防災研修の具体的な企画方法
8-5防災研修の運営サポート方法
9研修パターンの組み合わせ顧客属性に対応した研修を提供するために、頻出する研修パターンを学びます。
9-1受講時間(0:29:00)業種業態に合わせた研修例(ホテルや商業施設を運営する企業)
9-2業種業態に合わせた研修例(営業等の外出が多い企業)
9-3業種業態に合わせた研修例(車での移動が多い企業)
9-4業種業態に合わせた研修例(津波被害が想定される場所に拠点がある企業)
9-5業種業態に合わせた研修例(人口密度の高い地域に拠点がある企業)
10実演研修の設計実演形式で研修を提供する場合において、受講者を飽きさせないユニークで実用的な研修の設計方法を学びます。
10-1受講時間(0:44:00)実演研修を効果的に提供するには
10-2バールを使った研修例
10-3応急処置研修例
10-4人の運搬研修例
11避難訓練の企画顧客の避難訓練を企画する際に考慮すべきポイントについて学びます。
11-1受講時間(0:48:00)避難誘導研修の組み立て
11-2災害時における理想の組織設計
11-3対応すべき二次災害の種別
11-4要配慮者対応の注意点
12実務アウトプット実践に近い形で、企業防災コンサルタントとしての「リスク分析・課題抽出・提案力・研修設計力」を統合的に使い、実務レベルのスキルを体系的に学びます。
12-1受講時間(1:01:00)災害リスク評価レポートの作成
12-2防災体制の設計・改善提案の立案
12-3従業員向け防災研修プランの設計

※受講契約期間内では、いつでも再受講が可能です。
※E-learningの受講にあたり、一部内容を変更する場合があります。予めご了承ください。